食とは「人を良くする」と書きます。

家庭の食事と給食を、楽しく・正しく・きれいに・ きちんと食べることは、子どもたちの体と心を育てるための基本です。 核家族が増えた今、日本の多くの家庭では保護者の方々の仕事が忙しいこと、生活時間帯の変化などで親子のコミュニケーションの時間が少なくなったり、人生経験豊富なおじいちゃんおばあちゃんとの関りが少なくなりつつあります。
本来、おじいちゃん・おばちゃんから親へ、そして子どもたちへ代々受け継がれていく家庭の躾などの精神的部分やくらしの知恵・地域の伝統や文化がポッカリ穴が開いたように無くなりつつあります。 
幼稚園・保育園における食育は、給食を通じて子どもたち、保護者、先生、給食室の皆さん、業者さん、生産者の方みんなで学びあい、食べることで絆を深めていく機会にしたいとおもいます。給食と家庭の食事は、バランスよく関ることでその成果が一生にわたり表われてくるものだとおもいます。また、食物添加物、 農薬など本来自然界には無い科学物質がこども自身の体を、そして大人の体を介して子どもの体に悪影響を及ぼしている問題も今後無視できません。

1食べることで幼児期に身につくこと


・みんなと一緒に食事する 楽しさを知る
・正しい食事マナーが身に付く
・うすあじの味付けで 体に負担をかけずに 味覚が定着する
・命の存在を知り 食べ物への感謝の心が育まれる
・ごはん 味噌汁 季節の野菜など 基本の和食の美味しさにふれる


2給食で幼児期に身につくこと


・みんなと一緒に食事する 楽しさを知る
・規則正しい食生活習慣が身につく
・身体と心に良い食材を 自然に取り入れられる
・作り手の思いやりと愛情を自然に感じることができる
・数多くの食材を知る事で 食べることに 興味を持つようになる


3自園で作る給食の良さ


・冷たいものは冷たく 温かいものは温かく食べられる
・みんな同じ献立で たのしく食べて 好き嫌いが改善さる
・個人差に応じお代わりが出来る アレルギーへの対応も個々に行う
・旬の食材安心安全な食材 添加物など極力少ないものを使用できる
・季節や行事など 様々な状況の変化に対応できる



「健全な肉体に 健全な精神が宿る」


 最近では聞かれなくなった言葉ですが、近年、子どもの運動能力は年々低下する一方で、食物アレルギーやアトピー皮膚炎の子どもたちは増加の一途です。
我慢のきかないキレやすい子どもの増加、子どもが関係する犯罪の増加など心の異変も心配です。 この背景には、慢性的な朝食の欠食・お菓子・ジュースの過剰摂取による低血糖症、5つのこ食の問題、生活リズムの乱れなど、子どもたちを取り巻く環境の乱れに様々な問題があるのはもはや疑いようがありません。
食べ物があふれ忙しい毎日では何をどう食べるかではなく何でお腹を満たそうという考えになりがちです。 また、親が自分の生活リズムを優先することで、子どもが犠牲になっているケースも少なくありません。
この状況を改善するには、個人の努力とみんなの協力、どちらも大切です。
今後は、料理が苦手だったり、美味しい料理を安全に配慮して作りたいなど、忙しい中でも前向きに食育に取り組みたい保護者の方々と一緒に、給食の試食会や家庭でシンプルに作れる料理教室なども 各方面の方々の御協力をいただきなが開催する予定です。
様々な場面でみんなで一緒に学びあい、子どもたちの為にもみんなで協力して食育に取り組みましょう。